みなさんこんばんは。
年々気温が上がっているような印象があるのですが、印象ではなく本当に暑くなっているんでしょうね。夏休みに入った子供たちも多いと思いますが、水分・塩分補給や休息には十分に気を付けて、夏休みを思い切り楽しんでくださいね!
ところで、この時期は「夏風邪」という言葉がよく用いられますが、今回はこの夏風邪について触れてみようと思います。
先週あたりから、「手足口病だと思うんですけど…」と切り出されるお母さんが増えました。夏風邪というのは医学用語と呼べるものではありませんので、俗に夏風邪と称されているウイルスや病状についてお話しします。
夏風邪として代表的なものに、手足口病、ヘルパンギーナ、プール熱などがあります。現時点で最新の第27週(7月2日~8日)兵庫県感染症発生動向調査週報によりますと、
1位 感染性胃腸炎
2位 A群溶血性連鎖球菌咽頭炎(いわゆる溶連菌)
3位 ヘルパンギーナ
4位 手足口病
5位 流行性角結膜炎(いわゆるはやり目 アデノウイルス)
6位 プール熱(これもアデノウイルス)
☑手足口病
わかりやすい病名ですよね。その名の通り、典型的には手・足・口にブツブツが出る病気です。ブツブツは赤い点々から水ぶくれレベルのものまであります。手のひらや足の裏だけでなく腕や膝にまで広がることもありますし、お尻にひどい水ぶくれができる子もいます。熱はあまり出ないこともありますね。
手足口病はウイルス感染症ですので、この感染症を根本的に治す薬はありません。治るのを待つしかないんです。使うとすると解熱剤くらいになるのですが、手足口病が厄介なのは口やのどの痛みがひどくて飲んだり食べたりができないケースですね。
年齢は乳幼児が多いですね。小学生になると減ります。大人ではあまり見られません。小さな赤ちゃんで、「なんだかよだれが増えたなあ」というのがヒントになったりもします。
ちなみに、出席停止の明確な基準はありませんので、「ブツブツに関係なく熱が下がって元気だったら行っていいよ」という普通の風邪と同じ考え方になります。
☑ヘルパンギーナ
聞いたことがないと世にも恐ろしい病気のような名前ですが、言うなれば「のどの風邪」といった感じです。ただし、のどは真っ赤で水ぶくれだらけになることもあります。手足口病と同様に、治るのを待つしかない感染症なので、のどの痛みの対処が一番厄介ですね。手足口病よりも高熱になることが多いですね。
ヘルパンギーナも明確な出席停止の基準はありませんので、元気になればという感じです。
☑プール熱
プールを介して流行ることがあるのでこんな名前ですが、アデノウイルスによる咽頭結膜熱というのが医学的?な名称でしょうか。もちろんプール以外でもうつります。アデノウイルスというのは様々な「タイプ」がおり、のどだけ悪くなるタイプ、腸炎を起こすタイプ、眼だけ悪くなるタイプなどがありますが、プール熱は高熱・のどの痛み・目の充血といったところです。
プール熱は、症状が消えて2日経過してから登園・登校と制限されています。わかりにくい場合は受診してご相談ください。
☑夏風邪のまとめ
特徴としては、のどをひどくやられることが多いですね。
ポイントは…
柑橘系など刺激が強いものを避けるとか、
OS-1のゼリータイプが飲みやすいとか、
歯茎や頬に口内炎がひどい場合はストローで飲むとましとか…
あと、これら3つの病気とも腹痛を訴える子も少なくないですね。
ほかこれら以外で熱を出すケースでは、毎年夏場には頭痛だけといった症状に乏しい高熱もよく遭遇します。
みなさんくれぐれもお大事に…