みなさんこんにちは。

 

「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションである」

アインシュタインの有名な言葉ですが、様々な情報が簡単に手に入る中で、その情報が正しいかどうかを冷静に考え直すことも重要になりますよね。

 

当院では4月より、アトピー性皮膚炎・気管支喘息・食物アレルギーといったアレルギー性疾患における知識と経験のある専門資格であるアレルギーエデュケーターを持った看護師の中田敬介を迎え入れています。

https://yurinokidai.com/staff/staff01/

 

乳児湿疹ドライスキンアトピー性皮膚炎など、皮膚の悩みを抱えるお子さんの中には、沐浴・入浴の仕方や保湿剤の使い方、はたまた環境整備のポイントをお伝えするだけで問題が解消するケースも少なくありません。

限られた診察時間の中でそれらを事細かにお話しできないことが多く、言い訳でしかありませんがそこにもどかしさを感じておりました。

4月から、必要と思われる方には中田看護師よりゆっくりとそういったお話をさせてもらっています。

 

私も中田も錬金術のようなウルトラCをお話ししているわけではなく、学会が推奨するような“現時点で最も有効”とされる方法をお伝えしています。

そんな中、「ステロイドを使ったら副作用が心配」という声がしばしばあります。

 

今回は、当院でよくお受けするご質問に加えて、鳥居薬品さんが発行している「ステロイド外用剤のウソとホント」から抜粋した内容をご紹介いたします。

 

Q.ステロイド外用剤を一度使用するとやめられなくなる?

 ウソ 重症度によってはやめにくいケースがあるのも確かですが、適切に治療すればやめることもできます。

Q.ステロイド外用剤を使用したら逆に悪くなった?

 ウソ ステロイドが原因で悪化しているのではなく、塗り方が適切でなかった可能性が高いです。

Q.ステロイド外用剤は副作用が多い?

 ホント/ウソ ニキビができやすくなるとか皮膚が薄くなるといった副作用は確かにありますが、適切な使用法で予防可能です。また一方で、ステロイドの注射や内服でよく言われるような、成長障害・骨がもろくなるといった副作用はほとんど考えなくてよいと言えます。

Q.ステロイド外用剤は皮膚に蓄積する?

 ウソ ステロイド外用剤をやめたとたんに湿疹が再発した、というご経験がある方も多いのではないでしょうか?蓄積するのならやめてもしばらく効いてくれるはずですよね。

Q.ステロイド外用薬を使用すると色が黒く残ってしまう?

 ウソ ステロイドで黒くなっているのではなく、ステロイドで炎症の赤みがおさまることで黒さが目立っているのだと思われます。

Q.妊娠中や授乳期にはステロイド外用薬をやめないといけない?

 ウソ 概ね安全に使用可能と言われています。

 

 

今後も当院では、「正しく有用な」情報をお届けできるよう努力してまいります。

先日もご案内しましたが、LINEでの緊急個別対応に加え、質問箱への相談も承っております。質問箱はこちらにも匿名ですのでお気軽にご相談くださいね。