みなさんこんばんは。
「測るたびに体温が違うんですけど…」というご質問をしばしばお受けします。
「正しい体温」って一体どうやって測ったらいいんでしょう???
実は人間の体温は場所によって違います。
表面に露出している部分は環境の影響を受けやすいですし、体の中心部(内部)ほど高い傾向にあります。
日本では腋で検温するのが一般的ですから、“体温”というのはすなわち“腋の温度”ですね。
当然、口や直腸で検温すれば腋とは差が出るはずです。
腋なら腋と決めて、普段から同じ場所で検温するようにすれば変化がわかると思います。
そもそも体温計と聞いて、どのようなものを想像するでしょうか?
↓(水銀体温計)を思い浮かべる人はもう少ないですよね。
http://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000016120.html
↓(電子体温計)が一般的ですね。
https://www.terumo.co.jp/consumer/products/healthcare/thermometer/index.html
中でも、「実測式」と「予測式」があります。
予測式をご使用の方が多いと思いますが、予測式は文字通り測定開始からの体温上昇カーブで予測するものですので、しっかり固定(安定)させていないと測るたびにバラバラの測定値になることもあります。
では「正しい腋の体温の測り方」とは?
☑運動や入浴、大泣きした直後は避けましょう。
☑汗は拭きとっておきましょう。
☑検温中は動かないようにしましょう。
☑下の絵のように、腋のくぼみに先端をあてて、30度くらいになるように固定しましょう。
https://www.terumo-taion.jp/temperature/method/02.html
ちなみに、当院の受付には非接触式の体温計も置いています。
寝ているお子さんも起こさずに測定できるのがいいですね。
解熱剤を使うタイミングでも議論になるのですが、
熱が何℃かというより、
お子さんなら、「機嫌や活気がどうか?」
大人の方なら、「耐え得る熱なのかどうか?」
が問題であって、37.8℃とか38.4℃とかいう数字は大きな問題ではないんですけどね。