みなさんこんばんは。
我が家の三男も7か月になり、離乳食を進めています。
離乳食を始める際には、「この子に食物アレルギーがあったらどうしよう?」と心配になりますよね?
ある程度は“運命”なのですが、「何か予防できる方法はないか?」
今回はそういうお話です。
眠たくなりそうな話ですが、食物アレルギーが起こる過程をきわめて簡単にご説明しておきます。
大矢幸弘:食物アレルギーを予防するためにできること,Up-to-Date Pediatric Practice, vol.27
1⃣卵や小麦といった食物アレルゲンと接触することで「感作」という反応が起こる。
2⃣食物アレルゲンに対する「抗体」という成分が作られる。
3⃣次に食物アレルゲンと接触があると、その抗体が「食物アレルギー反応」を起こす。
という流れです。
ちなみに「蜂に2回目に刺された時が心配」というのと似たような話です。
勘の鋭い方はもうお気付きですよね?
アレルギーが起こるとしたら、それ以前に何らかの形で「感作」を受けているということ。
言い換えれば、「感作」の予防が「アレルギー反応」の予防になりうるということです。
「感作」の一つに「経皮感作」というものがあります。
乾燥肌やアトピー性皮膚炎のように皮膚のバリア機能が低下していると、そこから「経皮感作」しやすくなります。
「肌荒れ」と「食物アレルギー」は一見関係ないようにも思えますが、
実は誤解を恐れずに言うならば、「きれいなお肌を保つことが食物アレルギーの予防の一つになる」わけです。
食物アレルギーに関してもう1点重要なことがあります。
それは、「経口免疫寛容」といって少しずつ食べ続けることで、食べ物を異物として認識しなくなる反応です。
まとめますと、食物アレルギーの予防に大切なのは
☑感作を予防すること
☑感作を受ける前に経口免疫寛容を誘導すること
になります。
もう少し具体的に言い換えれば、(皮膚感作に関して言えば)
☑肌がきれいなうちに、ないしは肌をいち早くきれいにして、早い段階で少しずつ食べ始めること
が重要ということです。
主任看護師の中田のページで乳児のスキンケアについてご紹介していますので、そちらもご参照ください。