みなさん新年明けましておめでとうございます。
12月からインフルエンザをはじめとして体調を崩される方が増え、私のほうも若干疲弊気味で、という言い訳でブログをサボっておりました。
突然ですが、私は車の運転が好きで、年に1回は福岡の実家までほぼノンストップで運転します。
普通の方より車移動をすることが多いと思いますが、約20年間幸い無事故です。
違反は…お察しください(笑)
20年も無事故だと保険のありがたみがピンとこず、いつも車両保険を省こうかなという衝動にかられますが、「入っておいた方がいい」というなんだかよくわからない説明に負けて入ります。
いつもながら訳のわからない前置きでした。
現在、三田市近隣ではインフルエンザが非常に流行しています。
ここで難しい問題が一つあります。
お子さん(13歳未満)の場合:2回目のインフルエンザの予防接種を予約しているが、インフルエンザになってしまった。2回目は打たなくてもいい?
大人の方の場合:インフルエンザの予防接種を予約しているが、インフルエンザになってしまった。キャンセルする?
といった場合です。
これに対する私なりの意見をお話ししておきます。
おそらく絶対的な正解はありません。あくまで、私個人の意見としてとらえてください。
例年、インフルエンザはA型に続いてB型が流行します。1シーズンのうちにA型に続いてB型にも感染する方もいらっしゃいます。
上の問題を書き換えると、
「A型に感染した場合、のちに感染してしまうかもしれないB型の予防のために予防接種を受けるか?」
となります。
インフルエンザの予防接種は、接種後2-3週間で効果が出ると言われています。
そこで、国立感染症研究所の出しているデータを見てみましょう。
昨シーズンはB型の割合が多かったですが、どちらかというと下の2016-2017のパターンの方が典型的でしょうか。例年A型がピークを過ぎたくらいの頃からB型が増えています。(2シーズン分しか掲載していません https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-m/590-idsc/8107-fludoko-2017.html)
つまりA型の流行の初期やピーク時くらいまでに感染した方は、B型予防のために接種してもよさそうです。
逆に、A型の流行の末期や、ましてはB型がちらほら見られるような時期に感染したのならもう遅いかもしれません。
受験などの大事なイベントを控えておられる方は、その辺りを考慮していただけたらよいかと思います。
ちなみに、「予防接種なんて打ってもどうせ感染する」という声が多いのも事実です。
ある意味正しいと思います。
「65歳以上で34-55%の発病を予防し、82%の死亡阻止効果があった。」とか「6歳未満の有効率は60%だった。」といった報告があります。
ざっくり数十%は打っても感染することが予想されますね。数字上は、「有効」ということになりますが、自分が数十%の方に入ってしまうとインパクトが強いですしね。
個人もそうですが、集団で考えるとこのパーセンテージでも大きな効果があると言えると思います。
「万が一のための保険」みたいに、「念のために打っときましょうね!」では患者さんとしては「はっ???」ってなりますよね?
絶対的な正解はなくても、患者さんとしてはどうすればいいのか?という説明をできるだけ心掛けているつもりです。最終的には患者さん自身の選択にはなりますが。
今年もよろしくお願いします!