みなさんこんばんは。
“便秘”と聞いて何のことかわからない、という方はほとんどいらっしゃらないと思います。ただ、「一体どれくらい便が出なかったら問題なんだろう?」という方は多いと思います。
今回はお子さんの便秘について考えてみますが、話が長くなる恐れがあるのでまず赤ちゃん編ということで。
“便秘症”と呼ぶのに確たる定義はないはずですが、日本消化器病学会は「排便の回数や便量が減ること」としているようです。でも曖昧ですよね?
具体的には
☑週3回より少ない
☑5日以上出ない
☑毎日出ていても、排便時に痛がる、血が出る
といったところを目安にされたらよいと思います。
生まれつきの腸の病気などで排便機能に問題のあるケースは除いてお話しします。
赤ちゃんで何日も便が出ないというのはよくあることなんです。1週間近く出なくても本人は何も困ってなさそうなことも多々ありますね(笑)。ただ、便秘は放置すると、便秘が便秘を助長する悪循環に陥ります。
「便が腸にたまる」
↓
「大腸で水分が吸収される」
↓
「便が硬くなる」
↓
「痛がって排便しなくなる」
とか
「便が腸にたまる」
↓
「直腸が広がる」
↓
「直腸が刺激に慣れてしまい、便意がおこりにくくなる」
とか
cf.こどもの便秘(日本小児栄養消化器肝臓学会)
赤ちゃんの便秘にどう対処するか?
(私の経験には基づいていますが、偏見もあるかもしれませんので、あくまで参考に)
☑食事
お母さんたちは授乳や離乳食の内容を気にされているケースが多いです。ヨーグルトや果汁がいいとも言いますが、現実的にその程度で解決することは少ない印象があります。その程度で解決するのは、そもそもほんの一時的な軽い便秘?赤ちゃんは大人みたいに「意識的にこれをたくさん食べよう」っていうのは難しいですよね。
☑「の」の字マッサージ
おへそまわりを「の」の字を描くようにマッサージするのもよいとされます。確かにいわゆる「の」の字マッサージでブブっと出ることもありますが、このやり方も頑固な便秘には歯が立たないことが多いと思います。
☑綿棒刺激
上の2つよりも有効な気がしますが、よく説明に「1-2cm挿入して、傷めないようにやさしく」なんて書いてありますが、医療従事者じゃないとどの程度までやっていいのかわかりませんよね?
☑下剤
便を軟らかくする薬や排せつを促す薬があり、適量を使えば有効です。
☑浣腸
何より即効性があります。「くせ」になることを心配される方もおられますが、浣腸をしないと全く便が出なくなるなんてことは一般的にはあまり経験しません。
まずはじめの一歩としては、何らかの手段でたくさんたまった便を1回出し尽くすところからかなと思います。
ただ、一筋縄ではいかないことも多いので遠慮なくご相談ください。
次回、もう少し大きい子の便秘について触れたいと思います。大きい子に関しては「便秘レシピ」もご紹介したいと思います。