みなさんご無沙汰しております。
この季節になると仕事が増えて更新がおろそかになりますという言い訳からのスタートです。
当院では10月1日よりインフルエンザワクチンの接種を開始しておりますが、
今年は例年以上に
「今まで1回も打ったことないけど、どのくらい効くもんですかねー?」
という質問があります。
医療行為には必ず何らかのリスクを伴います。
特に予防接種というのは、「健康な人の健康を守る」ためのものですので、
リスクよりもはるかに大きなベネフィットが期待できる時に選択されるべき医療行為の一つです。
ところで、今回はインフルエンザワクチンのお話ではなく、ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンです。
ヒトパピローマ???
表題の件ですが、
「ヒトパピローマウイルスワクチンって何ですか?」
という方も少なくありません。
「子宮頸がん予防ワクチン」という通称の方が有名でしょうか?
しかしながら、このワクチンは2013年に定期接種化された直後に話題となった副反応のインパクトが大きく、
ベネフィットの部分があまりアピールされていません。
実はそれもそうで、「子宮頸がん予防」なんて呼んでいながら、
ワクチンによる予防そのもののデータはまだまだ少なかったのです。
つい先日、スウェーデンより160万人を超える大規模なデータが発表されました。
内容をかいつまんでご紹介いたします。
👉10-30歳のスウェーデン人女性1,672,983人を対象に、4価ヒトパピローマウイルスワクチン(ガーダシル)による子宮慧眼の予防効果を検討
👉子宮頸がんの発生率は、
17歳までに予防接種を受けた人で12%まで低下し、
17-30歳に予防接種を受けた人でも47%まで低下した。
副反応はゼロではありませんが、
予防接種で防ぐことができる悪性腫瘍があることもクローズアップされるべきですね。
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