みなさんこんにちは。

朝晩は冷え込んできましたね。

当院では週明けの10月15日からインフルエンザの予防接種を開始いたしますが、https://yurinokidai.com/info/2018927/

「卵アレルギーなんですけど、打てませんよね?」というご質問が多いです。

 

結論から申しますと、「卵アレルギーがあっても、ほとんどのケースでインフルエンザの予防接種は安全に受けることができます」

 

「ほとんどのケースで」

いかにも医者らしい、保身的な表現ですよね?笑

お付き合い頂ける方は続けてお読みください。

 

卵アレルギーがある方が“接種要注意者”と記載されており、まずそれがみなさんが悩む大きな原因だと思います。

 

添付文書(ワクチンの説明書)には、「本剤の成分又は鶏卵、鶏肉、その他の鶏由来のものに対して、アレルギーを呈する恐れのある者は接種要注意者」とあります。

 

インフルエンザワクチンは孵化鶏卵から作られ、確かに卵白の成分が混入しているようですが、その量は極めて微量とされています。

 

米国アレルギー・喘息・免疫学会(ACAAI)は、「卵アレルギーのある人でもインフルエンザワクチンの接種は安全であり、医療従事者が接種前に卵アレルギーの有無を確認する必要もない」という指針を出しています。

 

fluワクチンeggアレルギー

 

こんなもの読んでられませんよね?笑

下のリンクは、感染症で有名な神戸大学の岩田健太郎先生のインタビュー記事です。

 

https://www.1101.com/kaze_a/index.html

 

9番目の9月26日の記事で、インフルエンザワクチンと卵アレルギーについて触れてあります。

ほかにも感染症の専門家の立場から、「風邪について」「インフルエンザについて」などわかりやすく、かつ私のように「ほとんどのケースで」なんてごまかさずに解説されています。笑

 

ちなみに、もう一つ多い質問ですが、妊婦さんも基本的にどの妊娠週数でもインフルエンザワクチンが推奨されています。

あ、また「基本的に」とか言ってしまいました…

 

最後に、私が一番重要だと考えているのは、予防接種を受けるメリットと起こるかもしれないリスクを十分理解して、決断することだと思っています。

data上は問題ないと言われても、リスクが完全にゼロでなければ打たない、というのも一つの正しい考え方です。

不謹慎な例えかもしれませんが、飛行機は安全だと言われても墜ちるかもしれないから乗らない、といったことと似たような話でしょうか。