みなさんこんにちは。
今週はまた少し冷えますね。私のまわりでも体調を崩している方がちらほらですが、みなさんもご注意ください。来週はまた汗ばむ陽気になるんでしょうか?
ところで、こちらもまことしやかに言われるものの一つですが、
「熱なんて汗をかけば治る!」的なことを言われたご経験のある方は少なくないのではないでしょうか?
私は見た目によらず(?)しょっちゅう熱を出す子供でした。両親共働きでしたので、そういう教えを孤独に信じて、分厚い布団にくるまって微動だにしないぞと心に誓いながら大汗をかいていたのを覚えています。笑
医者になった今思いますが、そんなことをしても「根本的には」治りません。
ところで、汗はどうして出るんでしょうか?
人間の体は体温を一定に保つために、汗をかいて熱を発散させ、体を冷やします。
あれ???
だとすると、汗をかけば熱が下がるのでは???
と思われるのも当然です。
確かに自分の経験上も、たくさん汗をかくと少しすっきりした感覚になることがあります。表面的な熱は多少下がるのかもしれません。
しかし、これで感染症(熱の原因)が治るわけではないのです。(代謝が良くなってほんの少し治りが早くなるということはあり得るかもしれませんが…)
特に小さなお子さんや寝たきりのご老人なんかには絶対にやめてください。
逆に体内に熱がこもり、脱水や電解質異常、体力消耗などのリスクを伴います。
熱が自然と下がるときにじんわり汗をかくことが多いと思いますが、汗をかけば風邪が治るわけではないということですね。