みなさんこんにちは。

 

2017年11月にスタートしたこのブログですが、

今回はなんと記念すべき……100回目です!

毎回お付き合いいただいている方々には心より感謝申し上げます。

今後も医者目線ではなく、患者さんの立場から必要と思われる情報を発信できるよう努めてまいります。

 

 

ようやく学校や職場も元のリズムを取り戻しつつあるようですが、

自粛している間にもう季節は梅雨~夏ですね。

6月に入ってからは胃腸炎症状で受診される方が増えました。

こういう高温多湿な季節には細菌性の食中毒が増加します。

 

サルモネラってご存知でしょうか?

サルモネラ感染症は食中毒の代表的な原因菌で、鶏卵や食肉からの感染が有名です。

当院でも今月すでに数名いらっしゃいました。(強い症状の方の便培養検査から検出)

☑流行時期:夏季(7-9月)

☑潜伏期間:8-48時間

☑症状:嘔吐、腹痛、下痢、発熱

 ★高熱や頻回の下痢が3-4日続くことも珍しくありません。血便を伴うこともあります。

☑治療:軽症例は対症療法で十分とされますが、“ちょっとした胃腸炎”よりも症状が強いことがあるので抗菌薬を処方することも少なくありません。

☑対策:生食や不十分な加熱に注意しましょう。

 例)鶏卵、生肉、生レバー、生ケーキ

 調理器具(まな板、包丁、布巾、スポンジ等)をよく洗いましょう。

 

もうひとつ食中毒の原因となり得る細菌をご紹介しておきますね。

カンピロバクター

こちらの方が馴染みがないかもしれませんが、近年では細菌性の食中毒の堂々トップを飾っているようです。

2-6割の鶏肉がカンピロバクターに汚染されていると言われていますので、

菌が増殖しやすいこの季節には特に鳥刺しに注意が必要です。

また意外にも焼き鳥ですら、調理後時間が経っているものは再加熱するほうが安全です。

 

 

ようやく自粛ムードが解けてきて、

飲みに行ったり、バーベキューしたりしたくなると思いますが、

せっかくの解禁も台無しになりますので、食中毒には十分注意しましょう。