みなさんこんばんは。
真夜中にupしてみました!
連日コロナコロナと騒がしい毎日ですが、久しぶりに兵庫県の感染症週報をご紹介します。
第30週(7月20日ー26日)
1位、感染性胃腸炎
2位、突発性発疹
サン…いやいや2位突発性発疹???
となった方も少なくないと思います。
そもそも突発性発疹って、うつることを気にする病気だったかな???
「突発性発疹」はお子さんが初めて熱を出す原因の一つとして有名ですよね。
一方で、意外に正しく理解されていないことが多いと感じます。
👇は小児科診療でよく見られる会話です。
親「この子、熱を出したのが初めてなんです。」
医師「”とっぱつ”はもう終わりましたか?」
親「とっぱつ???」
医師「あ、突発性発疹です。上のお子さんもなりましたよね?」
親「上の子はなってない気がします!」
★突発性発疹はならない子もいるんでしょうか?
まずは、「とっぱつ」こと「突発性発疹」についておさらいしておきます。
☑症状と経過
乳児期に38℃以上の熱が3-4日続き、解熱後に顔面・体幹・四肢に湿疹が出現する。
*もちろん、熱の高さや日数、湿疹の範囲は人それぞれ。
*発熱中は、他に目立った症状が強くない。便が軟らかめになる子は多い。
👉誤解されがちなポイント:発熱中に湿疹は出ない!
👉別名「不機嫌病」と呼ばれるほど機嫌の悪い子が多いが、原因はよくわからない。(みんな喋れない年齢層ですしね)
☑治療
基本的には予後良好。症状を和らげる対症療法のみ。
*熱性けいれんの原因になりやすい。(2018年6月13日熱性痙攣と解熱剤)
☑原因ウイルス
ヒトヘルペスウイルス(HHV)
これには”6番”(HHV-6)と”7番”(HHV-7)がいる。
多くの子はHHV-6で突発性発疹として発症するが、続いてHHV-7で「2回目のとっぱつ」になることもある。
ようやくここで表題の件です。
★”とっぱつ”にならない子もいるのか?
疫学調査から、
「2-3歳までにほとんどの小児がHHV-6やHHV-7に感染している」
と言われている。
しかし、
「不顕性感染(症状のない感染)が20-40%」
あるとされる。
👉つまり、「ほぼ全員が原因ウイルスに感染しているが無症状の子が20-40%いる」が正解。
ちなみに、突発性発疹はうつることを気にする感染症ではありませんので、
特定の登園制限は設けられておりません。