こんにちは。
暖かくなったり寒さが戻ったり、体調を崩しやすい季節ですね。
さて今回も主に大人の方のお話です。
表題の質問ですが、高血圧や高脂血症、糖尿病など生活習慣病の治療薬を一旦始めると、一生飲み続けないといけないと思っておられる方が非常に多いです。ここには多少の誤解があるかと思います。
確かに現実は、一旦飲み始めたらやめるどころか薬の種類がどんどん増えていくことが多いですよね。
例えば
高血圧であれば、加齢により血管の壁が硬くなることが一因ですが、だとすると当然年を取るとともに「結果的に」高血圧は治りにくくなる
→薬がやめられない
とか
高脂血症や糖尿病なのに脂っこいものや甘いものがやめられない
→薬がやめられない
となるのも事実です。
しかし、生活習慣病はその名の通り生活習慣に起因するところが大きいので、軽症のうちであれば、食習慣や運動習慣の改善で薬を減らせたり、中止できたりすることも十分に可能です。
血圧やコレステロール、血糖値が高「め」な方にありがちなのですが、薬を飲み始めたら”最期”のように誤解されていることがしばしばです。その結果、「まだ大丈夫」とか「次の健診でも悪かったら…」とかでズルズルいくケースも多々あるように思います。
そうやってズルズル体に悪影響を及ぼし続けるくらいなら、私は躊躇せず一旦薬の力に頼るほうがいいと思っています。生活習慣病は急に命に関わるような病気を引き起こすこともありますので、そんなことがあると後悔してもしきれません。いきなり自力で生活習慣をストイックに見直すのはつらいですが、薬に甘えてゆっくりと食事の内容を見直したり、運動習慣をつけたりというのであれば、まだ無理が少ないですよね?
子供の自転車の練習のようなものでしょうか?コマ付き(薬)でこぐ感覚を覚え、コマなしだけどパパやママに後ろを支えてもらいながら(薬の減量)、知らないうちに自分一人で乗れるようになる。しょっちゅう転ぶようならまた後ろを支えてもらえばいい(薬の再開)。そうしているうちに完全に一人で乗れるようになる(薬からの離脱)。